採用目標の設定方法【中途採用編】

採用目標の設定方法【中途採用編】

景気回復局面が続き、企業が積極的に採用に動いていることから、新卒だけでなく中途採用も売り手市場となっています。2017年の平均有効求人倍率は1.50倍と8年連続の上昇となり、今後も売り手市場が続くと予想されます。このような売り手市場の中で良い人材を確保するためには、中途採用の実務において目標を設定したうえで採用計画を立てることが重要となります。

新卒採用と中途採用との違い

企業が人材を確保する手法は、新卒採用と中途採用の2つに分けられます。新卒採用と中途採用では、目的や求める人材像や採用活動期間が違ってきます。下記にその違いをまとめてみました。

新卒採用の目的と求める人材

  • 目的:若年層の人材の定期的な確保
  • 求める人材像:将来の活躍に期待
  • 期間:長期間

中途採用の目的と求める人材

  • 目的:欠員の補充や増員
  • 求める人材像:自社にはいない経験やスキルを持った人材
  • 期間:短期間

新卒採用と中途採用の採用基準の違い

新卒採用においては、実際の仕事における実績や能力がわからないため、潜在的な能力や可能性を測る「ポテンシャル採用」が行われます。「ポテンシャル採用」では、一般的に人柄や熱意、今後の可能性などで判断をします。
中途採用では即戦力となることを期待して採用するのが一般的なため、職務経歴や過去の仕事の実績、そして事業に必要な知識や経験、技術などを持ち合わせているかなどが判断材料となります。

中途採用のターゲット

一般的には即戦力として期待できる人材を採用しますが、若年人材の確保を目的に中途採用をする場合もあります。新卒で入社して3年未満の求職者である「第二新卒」や、卒業後に正社員として勤務したことのない「既卒」は、新卒採用が厳しい環境の中、将来を考えて若手社員の確保を図りたい企業にとっては重要なターゲットです。

中途採用における目標設定の必要性

採用活動のプロセスにおいては、先ず「採用目標」を設定する必要があります。また効率良く必要な人材を採用するためには、採用目標をより具体的に立てることが重要となります。

採用目標の設定の仕方

採用目標は「量(人数)」と「質」の2つの側面から考える必要があります。まず最初に、自社の事業計画や売上計画に沿って、必要な人員を計算して「要員計画」を策定します。「要員計画」を作る際には、定年退職や中途退職の人数も想定して「新卒」と「中途採用」の採用人数を計画します。また会社全体や各部署での人材ニーズを把握して、どの部門に、どのようなレベルの能力や知識を持った人材が、どの程度必要なのかを勘案する必要があります。

求める人材像の明確化

一般的に中途採用においては即戦力が求められます。即戦力になる人材を採用するためには、経験やスキル、価値観など求める人材像を明確にする必要があります。求める人材像は学歴や経験、資格などの人材スペックと価値観や志向、行動特性などのタイプの2つの要素で考えると明確化しやすくなります。

  • 人材スペック:知識、職務経験、マネジメント経験、一般常識、マナー、資格、コミュニケーション能力など
  • タイプ:積極性、達成意欲、向上心、誠実性、順応性、主体性、素直さなど

選考基準の策定方法

求める人材像が明確になったら、採用における選考実務のために選考基準を策定します。選考基準は、職務経歴や勤務条件、待遇などが応募者の希望と合致しているかなど客観的に判断できるものと、職務遂行能力やその人物の人柄、自社の風土や組織へ適応できそうかなど客観的に判断することが難しい基準とがあります。そのため、求める人材像に合わせた基準を作ることが必要となります。

採用コストとスケジュールを策定し、採用計画を立てる

求める人材像と採用人数、選考基準が決まったら、次に募集手段や採用コスト、スケジュールなど具体的な採用方法を決めます。

募集手段の選定の仕方

中途採用においては、いかに応募者を集めるかが一番の課題となります。採用したいターゲットにあわせた手段を選択し、上手く活用することがポイントです。募集手段としては、無料で活用できるものと有料となるものとがあります。無料のものは、公的な合同会社説明会やハローワーク、学校などからの紹介です。有料のものは、民間が主催している合同会社説明会や新聞、フリーペーパーなどへの求人広告や転職求人サイトへの掲載等です。ターゲットとなる人材と接触できる確率と予算によって募集手段を検討しましょう。

予算やコストの決め方

採用人数や採用手段が決まったら必要なコストを洗い出して、採用予算を立てることも必要です。採用コストは、求人広告費や会社案内などの制作費などの外部コストと、採用に関わる社員の人件費や交通費などの内部コストからなります。

スケジュールの立案

募集手段が決まったら、事前準備→選考→内定→内定後の対応→入社という一連の募集スケジュールを立てます。スケジュールは、ゴールとなる「いつまでに採用したいのか」ら逆算して立てることが必要です。

歩留まりの数値目標

すべての採用プロセスにおいても、次の段階に移行する人数の歩留まりの数値を管理すると、募集経路ごとにどれくらいの母集団を形成すればよいかを判断でき、採用手段や採用予算を策定する材料とできます。例えば応募から書類選考に進んだ人数、面接を行い内定を出した人数、内定から実際に入社した人数など、自社の過去の採用における数値から歩留まりの目標を設定します。初めて中途採用を行うなど自社のデーターがない場合は、他社の事例を参考に数値目標を検討しましょう。

まとめ

今後も売り手市場が続くと予想される中で、中小企業は大手企業以上に人材確保に苦労すると考えられます。中途採用で必要な人材を確保するためには、上記のような考え方に沿って採用実務の目標設定をすることが重要となります。

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